2025/08/25
中小企業のための採用活動読本 ― 社長が知っておくべき「人が集まる会社」の条件 ―
中小企業のための採用活動読本
― 社長が知っておくべき「人が集まる会社」の条件 ―
目次
- 採用が難しい本当の理由
- 求人票は「広告」ではなく「約束」
- 採用ブースは「3秒・30秒・3分」で設計する
- 面接は「評価」ではなく「合意形成」
- 採用スピードは信頼の証拠
- 採用は「家族を巻き込む」
- 採用はブランディング活動である
- 成功と失敗の対比
- 明日からできる社長のアクション
- 付録:チェックリスト
1. 採用が難しい本当の理由
- 大企業との知名度・待遇格差
- 候補者にとっての「情報の非対称」
- 採用活動の属人化(担当者によって結果が大きく変わる)
👉 採用は「人事部の仕事」ではなく「経営そのもの」です。社長自身が旗を振ることで初めて強い採用力が生まれます。
2. 求人票は「広告」ではなく「約束」
求人票は「募集広告」ではなく「候補者への約束」です。
5行で“誰に・どんな課題を・どの仕事で解決し・どう成長でき・どう評価されるか” を言い切りましょう。
例:
- 製造現場のDXに挑戦したい人へ
- 1年目からプロジェクト責任を任せます
- 成果は「改善件数」で評価します
3. 採用ブースは「3秒・30秒・3分」で設計する
- 3秒:色と一言キャッチで足を止める
- 30秒:A4一枚の要約で仕事内容と成長機会を伝える
- 3分:1日の仕事→評価→入社後90日を具体的に語る
👉 ブース装飾を統一しキャッチコピーを工夫するだけで、立ち寄り率が1.5倍になった事例もあります。
4. 面接は「評価」ではなく「合意形成」
社長が面接に出るなら、見るべきは「スキル」ではなく「未来像の一致」です。
STAR法(状況・課題・行動・結果)で行動事実を掘り下げ、逆質問で候補者の期待と不安を引き出しましょう。
👉 面接は候補者をふるい落とす場ではなく、「入社後の解像度を上げる場」です。
5. 採用スピードは信頼の証拠
- 書類応募から24時間以内に返信
- 面接後72時間以内に合否連絡
👉 スピードが遅い会社は「決断できない会社」と見なされます。候補者の信頼は時間で失われます。
6. 採用は「家族を巻き込む」
候補者が最後に相談するのは家族です。
- 勤務地・給与・時間を整理した「家族向け1枚資料」
- 入社後90日プラン
👉 これを準備するだけで、内定辞退率は大きく下がります。
7. 採用はブランディング活動である
採用サイト・SNS・説明会資料は「会社の人格」を映します。
- 採用サイト:1分で概要、3分で深掘り
- SNS:現場の日常を素で発信
- ブースやパンフ:すべて同じ一言キャッチ
👉 一貫したメッセージが「信頼感」をつくります。
8. 成功と失敗の対比
失敗する会社
- 抽象的な求人票
- バラバラなブース装飾
- 面接官ごとに基準が違う
- 連絡が遅い
成功する会社
- 5行で価値提案を言える求人票
- 統一感ある採用ブース
- STAR法で質問を統一
- 24h/72hルールで信頼を獲得
9. 明日からできる社長のアクション
- 自分の言葉で「5行の求人票」を書く
- 採用ブースのキャッチコピーを20字以内で決める
- 面接で必ず「逆質問」の時間を取る
- 候補者への返信速度を測る
- 家族向け1枚資料を用意する
付録:チェックリスト
求人票
- [ ] 5行で価値提案を言い切っているか
- [ ] 仕事内容→評価→成長の順で書かれているか
採用ブース
- [ ] 3秒・30秒・3分の設計になっているか
- [ ] 色・コピー・装飾が統一されているか
面接
- [ ] STAR法で事実を掘り下げているか
- [ ] 逆質問を記録し次回改善に活かしているか
運営
- [ ] 応募から24時間以内に返信しているか
- [ ] 面接後72時間以内に合否を出しているか
- [ ] 家族向け資料・90日プランを提示できているか
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最後に
入社してから定着させることは、また別の重要なテーマです。
私たちがサポートできるのは「入社まで」のプロセスです。
採用ブースづくりや求人票の工夫、面接設計などを通じて、
中小企業が「人を惹きつけ、入社につなげる」ためのお手伝いをしています。
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